家族経営による設立

家族経営による会社設立というもの


世の中には、同族会社と呼ばれている会社が少なくありません。

これはつまり、一族経営である会社ということで、その経営が家族や親族によって行われている会社ということであるわけですが、こうした経営実態である会社というものは、必ずしも小規模経営の会社である場合に限られるものではなく、かなりの規模を持つ会社である場合にも、ある一族による同族経営という実態となっている会社は少なくないのです。

そもそもが、今日では財閥企業と言われていて、押しも押されぬ巨大企業グループであるような会社でさえもが、その元々の会社設立期には一族の経営から出発している、といったところがほとんどなのですから、親族、一族による経営である会社というものは、決して特異な存在とは言えないものなのです。

こうした同族会社である場合には、その会社設立に当たって、当然のように家族や親族の名前が経営陣として定款に記されることとなり、また設立発起人としても家族がその名を連ねている、といったことになります。

特に、実質的には個人事業といってもいい小規模の会社設立である場合には、文字通りの家族経営の会社となっている場合が少なくありません。

最低資本金制度が撤廃された現在では、株式会社設立にまとまった資本金を必要としなくなったこともあって、従来ならば会社法人にはせずに個人事業としてやっていた事業でも、容易に会社法人にできるようになったために、こうした家族経営による会社設立というものが、従来にも増して当たり前のものとなってきているわけなのです。

こうした一族経営の会社というものにも、それぞれにメリット、デメリットというものがあるわけで、肉親である一族による経営であることから、その経営陣としての結束力が固く、会社が困難な事態に陥った場合にも、一族である経営陣が結束してその困難を乗り切ることができる、といったメリットの側面がある反面で、親族経営であるが故に、雇用されている従業員と親族である経営陣との間に溝が出来てしまって、公平な会社経営が出来なくなってしまい、経営陣である親族と従業員との確執が絶えない、といったデメリットを生じてしまうこともあり得るのです。

同族経営である会社には、とかくこうした親族である経営陣と従業員との間の確執、といった問題が起こりがちなのですが、一族経営であるから必ずそうした問題が発生するのか、と言えばそうではなく、経営陣としての自覚をきちんと持っていて、その従業員に対しても公正な態度で臨んでいることでその信頼を勝ち得ており、健全な経営を行っている会社も決して少なくはないのです。”